2017年9月16日、滋賀県のみなさまに救命処置の講習会や救命に関する情報提供をおこなうことを目的におうみ救命プロジェクトを設立いたしました。2018年8月20日には特定非営利活動法人格を取得し、NPO法人おうみ救命プロジェクトとして活動を継続しています。
おうみ救命プロジェクトの会員(インストラクター)は、医師、看護師、臨床工学技士、救急救命士などの医療従事者で構成されており、地域・個人での講習会の開催やイベントでの普及・啓発ブースの展開など幅広く活動しています。また、学校教育への心肺蘇生・AED教育の導入に力を入れて活動しています。
救急医療の発展や、周囲にいた市民の方の救命処置実施割合の向上により、病院外で心停止となった方の救命率は上昇してきているものの、内因性の心停止からの社会復帰割合は2%程度にとどまっています。
自動車運転免許取得時に心肺蘇生法を学ぶことになっており、多くの方が一度は心肺蘇生法を学ばれている思いますが、心停止となった方の半数が心肺蘇生を受けていないのが現状です。
心肺蘇生法は一度学んでも半年から1年で知識・技術は失われていくことがわかっており、継続的な学習が必要とされています。しかし、毎日の仕事やプライベートに追われ、時間を取れないというのが実際のところではないでしょうか。
おうみ救命プロジェクトでは短時間で効果的な、胸骨圧迫のみの心肺蘇生とAEDの使い方に絞った救命処置講習会(PUSHコース)を用意しています。定期的な再講習の機会を提供できればと思います。
また、将来の心肺蘇生の担い手の育成にも力を入れたいと考えています。幼稚園、小学校、中学校、高等学校をフォーカスエリアと定め、児童生徒らが将来大人になった時に助け合い救い合える世の中づくりに貢献し、更に学校安全の向上を目指して教職員の方を対象としたPUSHコースの開催を推進したいと考えています。
まだまだ立ち上げたばかりの団体ですが、おうみ救命プロジェクトを宜しくお願い致します。
特定非営利活動法人おうみ救命プロジェクト理事長
岸森 健文